なぜ新しい社会を考えるのか
「社会を変えるなんて、個人にできることじゃない」
そう思うのは、自然なことです。
実際、選挙で一票を投じても、明日から何かが変わるわけではありません。
それでも、このプロジェクトを始めることにしました。
理由は、社会を変えたいからではありません。
社会の仕組みを、一度きちんと分解して見てみたいからです。
「仕方ない」の中身を見る
生きづらさについて書いてきた中で、何度も同じ言葉に出会いました。
「制度がそうなっているから仕方ない」
「今の仕組みでは無理」
「そういうものだから」
これらの言葉は、間違っていません。
制度は、個人の努力だけではどうにもならないことが多くあります。
ただ、「仕方ない」で止めてしまうと、その制度がなぜそうなっているのか、本当に他のやり方がないのかを、誰も確かめないまま終わります。
新社会は、その「仕方ない」の中身を、一つずつ開けてみる作業です。
支持や反対のためではない
先に、はっきりさせておきたいことがあります。
このプロジェクトは、現実のどの政党や政治家を支持するためのものでもありません。
特定の立場を持ち上げたり、批判したりすることも目的にしていません。
仮想の国を一からデザインすることで、今の社会に組み込まれている前提や、見えにくくなっている負担を、いったん外から見てみる。
それだけです。
現実の政治判断は、もっと複雑な利害と歴史の上に成り立っています。
新社会の設計が、そのまま現実に当てはめられるとは考えていません。
「今」と「未来」、どちらを優先するかを決めつけない
このプロジェクトの中心にある問いの一つが、これです。
今の生活を切り詰めることが、本当に未来のためになるのか。
逆に、今の豊かさのために、未来に負担を先送りしていないか。
どちらの立場にも、一理あります。
だからこそ、新社会では最初からどちらかに決めつけず、制度ごとに具体的に検証していきます。
完成させることが目的ではない
新社会の設計図は、たぶん一生完成しません。
一つの制度を決めると、別の制度に影響が出て、また考え直すことになります。
それでいいと思っています。
このプロジェクトのゴールは、「理想の国の完成形」を提示することではありません。
読んだ人が、
「今の仕組みしかないと思っていたけれど、他のやり方もあり得るのか」
と、一度立ち止まって考えられること。
それが、このプロジェクトの目的です。
次は、新社会の基本原則から、実際の設計に入っていきます。
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