制作中

この設計図は作成の途中です。数字は出典を確かめたものだけを載せ、推測や提案は「提案」と書き分けています。

進め方

導入の順序と安全装置

ここまでの案は、どれも大きな変更です。いっぺんに入れると、うまくいかなかったときに戻れません。このページでは、どの順番で進めるかと、財政が危なくならないようにする安全装置をまとめます。

どのページも同じ順番で書いています。日本の今 → 困っていること → 改善案 → 比べてみる → 見込めない点 → 実現の道筋。いまの制度は「出発点」であって、「制約」ではありません。世の中の常識や前例に合わせるのではなく、困る人がいちばん減る形を基準に、変える幅も自分で決めて提案します。

1. 結論

ベーシックインカムを先、消費税の全廃は最後。食料品などの0%は今すぐ。そして、各段階には「次に進む条件」を決め、条件を満たさなければ先へ進みません。

理由は三つです。

  • 消費税の約26兆円を全廃すると、恩恵は消費額に比例します。金額では、たくさん使う高所得の世帯ほど多く受け取ります。同じお金を、ベーシックインカムと食料品の0%に回すほうが、困っている人に集中して届きます。
  • 消費税は、景気が悪くても税収が安定しています。代わりの財源が確実に集まる前に外すと、財政が不安定になります。
  • ベーシックインカムは総額が大きく、実質の負担がまだ試算できていません。小さく始めて、実測してから広げます。

2. 導入の順序

段階時期やること理由
0今すぐ(運用の見直し)扶養照会をやめる。資産・車の条件をゆるめる。申請を簡単にする。食料品・水道光熱を0%にする。法律を変えなくても、困っている人にすぐ効く。
11〜3年税の土台(総合課税、租税特別措置の整理、最低実効税率、土地価値税)。基本口座。なんでも相談所。給付の財源と、所得を把握する仕組みの前提になる。
23〜6年ベーシックインカムを、子どもと65歳以上から始める。地域限定の実証も並行。児童手当・基礎年金と置き換えるので、追加の負担が小さい。
37年目〜対象を全成人に広げ、額を段階的に上げる。実測した負担を見ながら進める。
4その後集まった財源の分だけ、消費税率を下げる(10%→5%→0%)。代わりの財源が実際に集まってから外す。

3. 次に進む条件(ゲート)

仕組み

  • 段階1→2:総合課税と基本口座が動き、所得を国が把握できている。新しい財源の実収が、目標の8割以上を2年続けて達成(提案値)。
  • 段階2→3:子どもと65歳以上へのベーシックインカムで、実質の負担が予測の110%以内。地域実証で、就労・物価・暮らしの満足度に重大な悪化がない。
  • 段階3→4:新しい財源の実収が、消費税を下げる分を3年続けて上回っている。

条件を満たさないときは、次へ進まず、いまの段階にとどまります。

4. 財政の安全装置

仕組み

  1. 独立した財政機関。推計と判定は、政府や国会の外の機関が出します。委員に議員と議員経験者はなれません(議員の待遇を決める委員会と同じ考え方)。
  2. 純支出の上限。ベーシックインカムなどの、置き換えと税の回収を引いた実質の支出に、法律で上限を置きます(例:税収の2割以内。提案値)。上限は毎年、独立した財政機関の試算を受けて見直します。
  3. 引き上げの自動停止。実測が予測を超えたら、額の「引き上げ」を自動で止めます。すでに支給している額は、国会の特別な議決がない限り下げません。受け取る側の生活設計を壊さないためです。
  4. 先に地域実証。都市部と地方を含む2〜3地域で、3年間、比較できる地域とあわせて行います。就労、物価(家賃)、満足度、財政を測ります。
  5. 5年ごとの自動検証。検証をしないと、制度は失効します(放置を防ぐため)。
  6. 既存制度は、段階2が終わるまで廃止しない。うまくいかなかったときに、元に戻せるようにします。
  7. 毎月の公開。支給額、対象者数、実質の負担、新しい財源の実収を、毎月オンラインで公開します。

5. いらない人には渡さない

「必要のない人にまで払っても意味がない」という点は、ベーシックインカムの設計に入れています。

  • 前年の所得が一定額を超える人には、支給そのものを止めます。払ってから税で取り返すのではなく、最初から払いません。
  • 止める線の手前では、支給額が少しずつ減るようにして、少し稼ぐと急に損をする段差を作りません。
  • 所得の把握は、国が既に持っている情報から行い、本人に申請や書類を求めません。

6. 見込めない点・副作用

  • 条件を厳しくするほど、導入は遅れます。困っている人への効果が出るまでの時間が長くなります。
  • 支給を止める線の近くでは、働き方や所得の申告を調整する動きが出ます。
  • 地域実証は、全国に広げたときと同じ結果になるとは限りません。
  • 独立した財政機関の判断が、政治と対立する場面が出ます。

7. 実現の道筋

  • 段階0は、法律を変えずに、厚生労働省と自治体の運用の見直しで進められます。
  • 独立した財政機関と、純支出の上限は、法律の改正が必要です。最初に作ります。
  • 地域実証は、特別措置の法律か、国の事業として始められます。

※「提案値」は叩き台です。実際の値は、独立した財政機関の試算と議論で決めます。