新社会の基本原則
制度を設計する前に、判断の軸を決めておく必要があります。
軸がないまま各論に入ると、そのときの気分や、声の大きい意見に流されます。
新社会では、すべての制度をここに書いた原則に照らして検討します。
原則1:いちばん条件が厳しい人を基準にする
制度を作るとき、平均的な人を基準にすると、平均から外れた人がこぼれ落ちます。
働ける人を基準に作った制度は、働けない人にとって設計されていません。
家族がいる人を基準に作った制度は、家族がいない人にとって設計されていません。
新社会では、いちばん条件が厳しい人が生活できるかどうかを、まず確認します。
そのうえで、多くの人にとっても無理のない制度になっているかを見ます。
原則2:負担は、必ず誰かにかかる
「この制度はみんなのためになります」という説明だけで終わらせません。
税金を上げれば、誰かの可処分所得が減ります。
給付を増やせば、その財源はどこかから来ます。
規制を強めれば、どこかの自由が狭まります。
新社会では、メリットとセットで、必ず「誰が負担するのか」を書きます。
負担が見えない制度は、まだ設計が終わっていないと考えます。
原則3:現在と未来、どちらか一方を犠牲にしない
「今を我慢すれば、未来は良くなる」も、
「今さえ良ければ、未来のことは知らない」も、
最初から正解として扱いません。
現在の世代が過度に切り詰めることが、本当に次の世代の幸福につながるのか。
逆に、今の豊かさが、環境や財政という形で次の世代に付け回されていないか。
両方を、お金・環境・資源・労働・時間といった具体的な項目に分けて確認します。
原則4:一つの制度は、他の制度とつながっている
働き方を変えれば、税収が変わります。
税収が変われば、社会保障が変わります。
社会保障が変われば、家計が変わります。
新社会では、一つの制度だけを取り出して「これで解決」とは言いません。
必ず、他のどこに影響が及ぶかまで追います。
原則5:別のやり方には、別の副作用がある
今の制度に問題があるとき、別の案を出すのは簡単です。
けれど、その別の案にも、必ず新しい問題が生まれます。
新社会では、代替案を出すときに、その代替案の弱点も必ず書きます。
「今よりはマシ」ではなく、「何が新しく問題になるか」まで考えたものだけを、案として扱います。
原則6:事実と、まだわからないことを混ぜない
現実の社会について書くときは、根拠のある事実だけを事実として書きます。
まだ確認していないことは、確認していないと書きます。
仮に置いた数字は、仮定だと書きます。
新社会としての判断は、意見として書きます。
この4つを混ぜないことが、この国の設計全体の信頼を支えています。
原則7:唯一の正解を作らない
新社会は、一つの完璧な社会を提示するプロジェクトではありません。
同じ問題に対して、複数の設計案がありえます。
新社会が採用する案には理由を書きますが、それは「この案しかない」という意味ではありません。
読む人が、自分なりに「自分ならどう設計するか」を考えられる状態を目指します。
これらの原則は、今後すべての制度ページで使われます。
一つの制度を読んで、「これは新社会の原則のどれに基づいているのか」がわかるようにしていきます。
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